ジムトンプソンの家について写真メモしようかと思ったのだけど、ここはやっぱり、ジムトンプソンとはどんな人物なのか、から始めたいところ。
ジムトンプソンって、「タイシルクを広めた実業家で、謎の失踪をしたスパイ」だっけ?という程度の知識だったので自分メモ 。
手元に全く資料がないので、諸情報はホームページ(The Jim Thompson House)、他から抜粋しています。
日本にいる時のように、ちょっと図書館に行ってくるね!ができない生活なので、詳しくお知りになりたい方は、彼の生涯についての出版物をどうぞ。
古本屋さんに探しに行ったけれど、見つからず(>_<)
では、簡単にまとめ。
ジム トンプソンとは
James Harrison Wilson Thompson(ジムってジェームズだったんだ)
1906年、アメリカ・デラウェア州に生まれる。
芸術に深い興味があったものの、建築家の道を選んだそう。
ターニングポイント
1940年代初頭、アメリカ陸軍に志願する。
CIAの前身、OSSに配属される。(この辺りがスパイって言われている所以かな)
そこから、イタリア、フランス、アジアへと任務で出向いていくことになる...
経歴省略しますが、戦争(第二次世界大戦)が終結してもアメリカに帰らず、バンコクに留まることにしたそう。
オリエンタルホテルとの関わり
当時、オリエンタルホテルは外国人旅行者やコミュニティの社交場だったとのこと。
その社交場で名前が挙がっていたのはー
チャップリン、ノエル カワード( 'サー'がつく俳優、監督 )、そしてサマセット モーム。
錚々たるメンバーとはこのことですね。うち2名は、スイートルームに名前がついている人物ということでも当時の存在感が伝わってきます。
余談ですが、ノエル カワードの出演映画「ミニミニ大作戦(The Italian Job)」のリメイク版も面白いです( ´∀`)
この邦題は楽しみが半減するので訂正してほしいけれど。
ついでに宣伝資料も変更してほしい...(映画を見たらわかります)
閑話休題。
このオリエンタルホテルの再編に関わっていたとのことで、実業家としての顔が伺えます。
花のイメージが有る、オリエンタルホテルにて
事実、2017年の現在でも、バンコクは世界でも有数の観光都市。
当時から先見の明があったこの実業家は、生きていたらその後どんなビジネス展開をしていたんだろう...
ロビーで見つけた蓮の花@オリエンタルホテル(Mandarin Oriental Bangkok)
タイシルクの会社を設立
1948年にタイシルクの会社を設立します。
数字の話は弱いので、経営状況は割愛。この頃のトンプソンの周りには、ファッションエディターを始め、各界の著名なゲストが多く集まっていたそうです。
華やかだったんだろうなあ。
タイシルクが世界へ浸透
タイシルクは、映画「王様と私」の衣装として取り入れられました。
また、1959年の3月には、ジムトンプソンが いわゆるジムトンプソンの家に落ち着きます。
この時期が事業の最盛期とのこと。
以降、世界の色々なシーンでタイシルクが採用されていきます。
例えばー
- 映画「ベン ハー(Ben Hur)」のプロデューサーが、主要な衣装全てにタイシルクを採用。
- サヴォイホテル(ロンドン)でもタイシルクが使用される。
- ウインザー城(イギリス王室所有)の重要な部屋の改装にもタイシルクが採用される...などなど、事例多数。
蓮の花@ジムトンプソンハウス
そして、謎の失踪
タイシルクの歴史になりそうなので、J・トンプソンの人物像に戻ります。
1967年の3月、トンプソンはマレーシアの別荘地・キャメロンハイランドで謎の失踪を遂げたとされています。
高原リゾートで失踪って、ミステリアスすぎる。
この辺りは茶葉生産地域でもあるそうで、写真で見る景色はとても穏やかに見えました。
こんな土地でも、奥地にはジャングルがあったんですね。
〈ターニングポイント〉の項目でちょっと省いたのですが...
トンプソンはジャングルで生存するための、過酷な訓練を受けていたらしいです。
そしてその訓練を全うしている。
この事実が、なんだか意味深なメッセージに思えてしまいます。
To prepare for his mission, Thompson undertook rigorous training in jungle survival. He completed the course successfully.
Jim Thompson: Life & Legendより
そんな人物が高原のリゾート地で、どうやって消えてしまうんだろう。
彼の生涯を紹介しているHPで、何度読んでもこのセンテンスだけがどうしても浮き上がって見えてしまいます。
ここに込められた、何かの強い思いを感じるんだけど、気のせいかなあ。
トンプソンの失踪後、同じ年にアメリカでお姉様が殺害されていることも、彼の失踪の事件性を強めているような気がします。
一番知りたい部分、きっと本には載っているのでしょうか。
著者のウィリアム ウォレン氏は、ジムトンプソンと親交があった人物だそう。
英語版は一度出版された後、内容に加筆修正されて後に再出版されているとのこと。
日本で出版された本は、どちらバージョンなのか不明。
まとめてみて...
ジムトンプソンの人物像。
ネット上では色々書かれていて、かなり興味深かったです。
ただ、ソースが書いていない情報が多かったので、主にホームページから抜粋するに留めました。
あ、「タイシルクを広めた実業家で、謎の失踪をしたスパイ」という当初のイメージ、そんなに外れていなかった?
同時に、それ以上の知識が増えたわけでもなく、ただ謎が深まっただけの簡単な調査となりました。
図書館行きたい...