バンコク・チャオプラヤー川沿いにある荒廃的な建物「EAST ASIATIC BUILDING(イースト・アジアティック・ビルディング)」。BAB作品は、この建物の内部と外部に展示されています。
EAST ASIATIC BUILDING
- Zero 2018 by ELMGREEN & DRAGSET
- Female Angels by HERI DONO
- Nothing is led comparable by SARA FAVRIAU
- Companion Hands by KATA SANGKHAE
- Diluvium by LEE BUL
- その他のアーティスト
建物の外、チャオプラヤー川沿いにあるシグネチャーな作品から写真メモ。
Zero 2018 by ELMGREEN & DRAGSET
2人組アーティスト「ELMGREEN & DRAGSET」。過去には、テキサスの砂漠に高級ブランド「PRADA」のショップを作って資本主義社会へのメッセージを込めるという作品もあったそう(‘Prada Marfa’ 2005)。
BABでは、彼らの作品「Zero」がチャオプラヤー川に面して展示されています。ボートからみても、かなり目立つのでわかりやすい( ´∀`)
いつもボートからこの作品を見て、「クリップ」だと思っていましたが、作品タイトルは「ゼロ」。そしてこのオブジェはクリップではなく、「プール」だって(@Д@)
全く予想外でしたが、確かに飛び込み台や階段(っていうのかな)がついていますね。
プールの外枠から見えるのは、対岸のラグジュアリーなホテル「ペニンシュラバンコク」。この作品は、チャオプラヤー川とノルディック海を象徴的につないでいるらしい。とはいえ、彼らのプラダの作品のように、何か他に意図するメッセージがここに潜んでいるような気もします。
イースト・アジアティック・ビルディングの内部にも、興味を引く作品がぎゅっと集まっています。
Female Angels by HERI DONO
インドネシアのアーティスト、Heri Dono氏による作品。(もう1点あり)
Female Angels 2013
HERI DONO
100 × 40× 60cm
Nothing is led comparable by SARA FAVRIAU
フランスのアーティスト、Sara Favriauの作品。過去作品を見ると、こういったウッディなモチーフが中心のよう。→ sara favriau
会場の中でも、ここは特にセルフィーしている人たちが多かったです。
Nothing is led comparable(原題:rien n’est moins comparable)
SARA FAVRIAU/フランス
470 × 25 cm
Companion Hands by KATA SANGKHAE
渡り廊下に展示されているタイ人アーティスト、KATA SANGKHAE氏による作品。この方はバンコク大学の教授でもあるそう。
絵面的には、背景とポーズをとる赤い手がコントラストでいい感じ。ただ、このオブジェがのっているのが...。
武器が入っているのか弾がつまっているのか、戦争をイメージさせます。
両手で形どられたハートは、喜びと悲しみの両方を表現しているそう。
Diluvium by LEE BUL
部屋全体をシルバーのテープで覆った作品。床面が斜めになっていて非常に不安定なので、作者の意図通り(?)、バランス感覚を失って不思議な世界に迷い込んだような錯覚を覚えました。運動音痴の人(私)は、ちょっと苦手かも。
Diluvium
LEE BUL/韓国
素材:スチールフレーム, シルバーテープ
その他のアーティスト
映像作品を含め、多くのアーティストの作品が展示されています。
・ANUPONG CHAROENMITR/タイ 「Invisible Stream」
・KAWITA VATANAJYANKUR/タイ 「Dye」
・NOPCHAI(TOI) UNGKAVATANAPONG/タイ 「Mission Blizz」
・PATIPAT CHAIWITESH/タイ 「2562++」
・ANDREW STAHL/イギリス 「Roma」「Samui Thoughts」
数々の作品もさることながら、このイースト・アジアティック・ビルディングという建物自体がかなりツボでした。現代美術には興味ないけれど古い建築物は好き、という方も楽しめる散策になると思います☺︎